セガワブログ

小説家、瀬川深のブログ。

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 モノ書きや医学的なナニのための調べものにネットをよく使うんですが、ネットの便利さが限局的だということにあらためて気付かされます。これは日本語のネット環境での話ですけれど(他の言語については英語を仕事で使うだけなので詳しくないのです)、端的に言えば、情報の偏りがすごい。ネットが調べものに耐えるジャンルはけっこう限定的ですね。
 強いジャンルについてはもうてんこ盛りに情報が拾えるんですよ。私見では、オタク・サブカル系の情報は過剰なぐらいにふんだんです。特に、これも私見ですけど、アニメ・鉄道の情報の無駄な分厚さがすごい。今やってるアニメの名前とかで検索してみると、まあなんというか、ゲップが出そうなぐらいの情報が出てきますよ。「ベネズエラ地下鉄の全駅情報」とか、いったいどういうマニアの人が作製したんでしょう。
 でも、そこから一歩はずれるととたんに不毛の荒野なんだよなあ。ちょっとマイナーな事項について調べると、1,2個のソースとその引用の引用の引用の……が延々と引っかかってくるばかりで、使えないこと甚だしい。オタ・サブカル系の情報ですら、on goingの事象以外はお寒い限りですしね。そうなると、結局ネタ元の本を探すまでが精一杯で、後は図書館とか古書店の目録に頼らざるを得ないんですよ。このあいだも「まっかっかロック」を調べようとして、ネット上にはなにも情報が出てこないことに絶望しました。昭和44年のガロかあ……、まんだらけになければ国会図書館か大宅文庫かなあ、なんて考えたりして。
 もちろんネットの有用性とか利便性を否定する気は全くないんだけど、ネットだけに依存して情報を集めるのは絶対にまずいですね。いまさらな大原則ですが。でも、「ググって一ページ目に出てこない情報はこの世に存在しないものと見なす」という価値観が生まれてもおかしくない、というかすでにあるのかも。どうですかね、小説のネタとして。どうもセガワは食指を動かされませんが。


 もっとも、ネット上にたっぷり情報があるかのように見える事項であっても、信頼に足る情報は、結局のところ個人がコツコツ調べたものだったりします。検索して、ツイッターの発言が引っかかってもしょうがないわけで。個人HPが流行ったのはおそらく1990年代末から2003年ぐらいまでの数年間で、その後はブログやらSNSやらに駆逐されてしまった感があるんですが、調べものをしていて10年以上昔のHPが参考になることは結構多いですよ。
 SNSやツイッターもコミュニケーションツールとしては有効なんでしょうが、ネットの情報集積としての側面が弱まるのは寂しいなあ……、と一応書いてはおきますが、結局のところは昔も今も、発信するに足る情報を持っている人はそれほど多くないってだけのことなんでしょうね。


 ただ、ネットの特性がものすごく生きる場面もあって、それはなにかと言えば「この固有名詞は実在するのか」という調べものです。小説の中でデッチあげたウソ固有名詞が実在の事物と被っちゃまずいですからね。同姓同名の著名人がいるかどうかの調べにも役立ちますし。これを手作業でやることを考えるとゾッとします。これは結構ありがたいネットの恩恵ですね。
 その恩恵をささやかに被りつつ、現在小説推敲進行中です。










余談。「ぼくは16角形」で検索してみたらなんとご健在であることが判明してびっくりしましたよ!
で、これがタイトルにつながるんですが。
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2007年、「mit Tuba」で
第23回太宰治賞受賞。
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