セガワブログ

小説家、瀬川深のブログ。

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 新聞を読んでいて、カルロス・フエンテスの逝去を知る。
 それなりのお年だったとはいえ、ああ残念だなあ……とちょっとしょんぼり。
 アンゲロプロスの訃報を聞いたときも思ったけど、自分が若いころに見聞きして強くインスピレーションを貰った人が亡くなるというのはなんだかとても悲しいことだ。たいていの場合そういう人というのは自分よりも年上なので、先に逝かれる可能性の方がはるかに高いんだけれど。最初にそういうことを実感したのは、1992年、オリヴィエ・メシアンと中上健次の訃報を聞いたときだったかなあと思い出す。
 フエンテスは「老いぼれグリンゴ」と岩波文庫の短編「アウラ・純な魂」を読んだだけなんだけど、前者がとにかく凄い小説だったと記憶している。歴史の虚構とメロドラマをふんだんに盛り込んだメキシコの来歴。たとえばこういうやり方で、明治維新は再構築できるものだろうか?
 それにしても、フエンテスといいルルフォといいパチェーコといい、メキシコは本当に凄い作家を生む土地だなあ。




 ……などと思っていたら。
 フエンテスの長編「大気澄み渡る土地」が邦訳されていたことを知ってしまったよ!
 え、えらいこっちゃぁ……。確か木村栄一さんの「八十余人の登場人物の語りによりメキシコの全体像を描き出そうとした」という(うろ覚え)文章に心引かれて、ああ読みたい、読みたい、読みたいなあ! とずーーーーーーっと思っていた作品。これはもう即買いですわよ。コルタサルの訃報と入れ違いになってしまったような刊行だけれど、謹んで読ませて頂こうと思う。


 そうとなると次は……、「我らが大地 Tierra Nostra」も邦訳されないかなあ!
 出たら二冊は買うので確実に二冊は売れますよ(駄)。
 ついでにバストス「至高の存在たる余は」が邦訳されて、どさくさにまぎれて「夜のみだらな鳥」が文庫化しないかなあ。


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2007年、「mit Tuba」で
第23回太宰治賞受賞。
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