セガワブログ

小説家、瀬川深のブログ。

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 昨日の雪にはびっくりしたなぁ。あんまり天気予報見ない生活なんで。
 で、あまりの寒さにめげそうになり、久しぶりにリトアニアのカーディガンを引っ張り出してきました。なんのことはない、リトアニアの首都、ビリニュスのマーケットで買ってきた奴なんですが。 農家のおばあちゃんが売ってたやつで、多分手編み。20ドルぐらいだったんじゃないかな。
 これがべらぼうに暖かい。リトアニア自体結構キッツイ寒さの国なんで当たり前かもしれないけど、独特にフカフカしていて暖かくて、時にはこの上なく重宝してます。野暮ったいデザインも、まあ、味わいのうちです。
 買ったのは、えーと1996年の初春。
 ウワァ12年も前だ。


 ソ連から独立してまだ日の浅いころだったけど、あのときのバルト三国旅行は楽しかったなあ。三月の初めだったのでただただ寒かったけど。
 ヘルシンキからラトヴィアの首都、リーガに飛行機で入って、リトアニアへバスで移動。で、ビリニュスとカウナスを回って、夜行列車でエストニアの首都、タリンへ。どうしてこんな変則的な動き方をしたかというと、当時バルト三国の中でラトヴィアだけがビザが必要で、飛行機で到着したらその場で発給してくれるけど陸路の国境ではビザを出さない、というルールがあったため。なので、→中→下→上 という変なルートを取ったわけです。
 空港にはためく紫色のラトヴィアの国旗が印象的だったり(紫を基調にした国旗は実は珍しい)、リーガの旧市街をうろついて酒場に入って地元の若い衆と酒飲んだり、同じくリーガの旧市街でなかなか素敵なコンサートが聴けたり(※)、リトアニアの「十字架の丘」っていう強烈な印象の名所に行ってみたり、深夜のカウナスの駅で寒さに死にそうになりながら夜行列車を待ったり、端正できれいなタリンの旧市街に感動したり、エストニアの海岸に行ってみたら波打ち際がカチカチに凍っていて驚愕したり、にもかかわらずエストニアではアイスクリームが大人気だったり、至る所に印象の深い楽しい旅行でしたよ。


 気が付いてみたらバルト三国はEUに加盟していたし、旧東欧圏の中では比較的経済も堅調。観光地としてヨーロッパでは結構メジャーな存在になっているらしい。
 一方で、かつて乗った夜行列車は廃止されちゃったみたいですね。ワルシャワ発タリン行きの"Balti Ekspress"、ブルーの車体に紫色のカーテンが掛かり、厳寒のカウナスのホームで迎えた列車はこの上なく峻烈な印象を残したものだけど。
 寂しいもんだなあ。


 気が付いたら前回の訪問から干支も一回りしていたことだし、また行ってみたいものです。できれば今度はバルト海の沿岸、クライペダやリエパーヤってあたりの町にも行ってみたいな。



※一つは教会で聞いたハイドンのカンタータ。地元有志のアマチュアオーケストラっぽかったけど、演奏は実に巧かった。
 もう一つは、地元の音楽学校の発表会……らしい。小学生から高校生ぐらいまでの歳の子が、バッハの「インベンションとシンフォニア」を一曲ずつ弾いていくのだ。これはしゃれた趣向だなあと思った。
 かの地の音楽レベルの高さを痛感したコンサートでもあったけど、こういう中からのちのハイフェッツやクレーメル、アルヴォ・ペルトが出てくるのかしら。
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2007年、「mit Tuba」で
第23回太宰治賞受賞。
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